施設が介護タクシーに支払う消費税 インボイス制度後の仕入税額控除
介護施設が介護タクシーに料金を支払うとき、その中には消費税が含まれています(課税取引の場合)。施設が課税事業者なら、この消費税を仕入税額控除できますが、相手の登録状況によって控除できる範囲が変わります。経理担当者向けに、その仕組みを整理します。
仕入税額控除の基本
仕入税額控除とは、施設が受け取った消費税から、施設が支払った消費税を差し引いて納税額を計算する仕組みです。介護タクシー代に含まれる消費税も、要件を満たせば控除の対象になります。控除を受けるには、原則として登録番号入りの適格請求書(領収書・請求書)の保存が必要です。
登録事業者と未登録事業者の違い
相手が適格請求書発行事業者なら、支払った消費税を全額控除できます。一方、未登録(免税)事業者だと全額は控除できず、経過措置の割合分のみになります。同じ金額を支払っても、相手の登録状況で施設の実質負担が変わる点が重要です。
経過措置のスケジュール
未登録事業者からの仕入の控除割合は、2023年10月〜2026年9月が80%、2026年10月以降は70%、2028年10月以降50%、2030年10月以降30%、2031年10月に終了の予定です。年々控除できる割合が減るため、未登録の取引先が多いほど施設の負担が増えていきます。
帳簿と保存の要件
控除には、適格請求書の保存と、一定事項を記載した帳簿の保存が必要です。経過措置を適用する取引は、その旨を帳簿に記載します。電子で受け取った請求書は電子帳簿保存法に沿って保存します。取引先ごとに登録番号を管理し、登録・未登録を区分しておくと、決算や申告がスムーズになります。
まとめ
施設が介護タクシーに支払う消費税は、相手が登録事業者なら全額、未登録なら経過措置の割合分が控除できます。控除には適格請求書の保存と帳簿記載が必要です。取引先の登録状況を区分管理しておくことが、経理の効率化と負担把握の鍵になります。